2006・8・19
○青空の下の彫刻○

THE HAKONE OPEN-AIR MUSEUM
箱根彫刻の森美術館

ニキ

箱根にある野外彫刻をメインに扱っている彫刻の森美術館。 入口すぐのエスカレーターを下がって道なりに進み、 短いトンネルを抜けると正面にどーんと山と空。そして遠くに海。 野外彫刻を見せるという意気込みを感じて期待が膨らむ。

ニキ

上の写真は敷地の中程にあるニキ・ド・サン・ファール作「ミス・ブラック・パワー」。

ガラスの塔

ステンドグラスの塔。 よくみると鳥や人、自動車、星などいろいろなモチーフが大小組み合わされている。 フランスの作家の作品らしいけれど、ヨーロッパでこの規模のステンドグラスで何か作るとすれば、 ほとんど教会関係、つまり宗教画になると思われ、自由に日本でやったという感じ。 とてものびのびしていて楽しい。

この塔の近くに掛け流しの足湯があって、急な階段の上下の後には本当にうれしい。 外国からの観光客の方々にもびっくりのサービスで、 美術鑑賞といったしゃちほこ張った感じがなくてゆっくりできる。

こどもの・・・

1969年にオープンということもあって、収集された彫刻は最近の作家のものではないし、 訪れる度に何かが大きく変わることもないだろうけれど、成熟した観光地という印象。

広場

ドイツで展示をしたからか、野外彫刻に対するスタンスが変わったのかもしれない。 時間によって見え方が変わったり、周りの芝生が成長したり、 手のひらに乗るようなサイズではない、空や緑と同じ単位で目に入る形の魅力は大きい。

いつか行ってみたい野外彫刻公園
Yorkshire Sculpture Park
http://www.ysp.co.uk

2006・5・10
○IKEAに行って思い出したこと○

ヨーロッパでは基本的に靴を履く生活スタイルだなあ、と。 実際に靴を履かないとしても、 椅子に座ってテーブルで食事をし、ソファでくつろぎ、ベットで眠るという意味で。

私が体験したドイツは「先進国ドイツ」というより「旧東ドイツ」の印象が強い。 住んでいたWG(WohnGemeinschaft:複数人で部屋(フロア)をシェアして生活するスタイル) の暖房はなんと石炭。 学生寮ではセントラルヒーティングでいつでも暖かかったけれど、 石炭暖房はそうはいかない。

ヨーロッパの街並みで地下室の窓はどこでも見かけるけれど、 地下室を昔ながらの石炭備蓄の物置としての使っていてるのも、 少なくなっているとはいえ旧東ならではかもしれない。

石炭にもランクがあり予算と相談しつつ、 シーズン前にどのくらいの石炭を注文するか決め、 道に面した窓から地下室に直接納品してもらう。 じめじめして薄暗い場所に黒い石炭の山ができる。

運搬用のバケツに必要な石炭と木片を入れて、部屋まで持って上がる。これは結構重労働。 そして新聞紙とKohlenanzuender(コーレンアンツュンダー。 石炭に火を点けるための燃料、アウトドアで使うかな?)と一緒に入れて火を点ける。 スイッチ一つで暖まるわけもなく、石炭が燃え尽きれば冷えてくる。 消えたら灰の掃除もしなければならない。

石炭の暖房では一酸化炭素中毒にも気をつけなければならないし、 床には石炭の欠片などのゴミはどうしたって落ちてしまう。 壁の中から屋根へと続く煙突部分の掃除は煙突掃除人(Schornsteinfeger)の仕事。 ♪チムチムニー、チムチムニー♪の世界。 石の家では底冷えもするし、日本や暖かい地域のように、裸足で床の生活なんて無理。

生活スタイルは食や服装や建築ともリンクして 日本での生活スタイルも変わりつつあるけれど、 やっぱり畳の上でゴロゴロ寝転ぶ心地よさの感覚は変わらないのだろうな。

2005・10・4
○大きな美術館 その1○

Musee du Louvre
ルーブル美術館
Paris, FRANCE
パリ フランス

ガラスのピラミッド

パリには本当にたくさんの美術館がある。 その中でも美術の教科書に出てくるような有名な作品が多いのがルーブル。 最近では「ダビンチ・コード」を読んで行ってみたいという人も多いのかも。 そのモナリザさんは別格の扱いで、 その他の絵画は未だに剥き出しで展示されているにもかかわらず、 モナリザさんだけは日本から帰ってきた後はずっとガラスケースの中。。

ガラスのピラミッド

地下にある入り口とショッピングモールに突き刺さるようなガラスのピラミッド。 大きな本屋さんや郵便の窓口、土産屋が並ぶ。 展示フロアはどこかのブロックが展示換えか外国での展示のために閉まっていても、 とにかく広いので1日では観きれない。

この大御所美術館に行く人に個人的にお勧めしたい本は、 赤瀬川源平氏の「ルーブル美術館の楽しみ方」(新潮社)。 人によっては見所がかなり増えるはず。

フェルメール

これは見るべしな絵画はフェルメールの作品。 想像よりはるかに小さく通り過ごしてしまい、地図を片手に探したほど。 とにかく密度が高い。

ラボルト

美大を目指す人はどこかでみたことのあるはず、の”ラボルト”さん。 ”サモトラケのニケ”の周りには何重にも人垣ができているが、 こちらはひっそりと。大理石のオリジナルはやっぱりすごい。 他にも”とげ抜き”なども。


ちなみにヨーロッパ各地の美術館・博物館では展示室内の写真撮影が可能な場合が多いが (現代美術など撮影禁止の場合もあるので、掲示などに注意が必要)、 フラッシュは禁止! 特に古い絵画などはその保存のために、 光をやや暗くしたり湿度一定にしたりして管理をしている。 自分一人ぐらいならOKでしょ、と考えてはいけない。 フラッシュが必要な場合というのは、つまり撮影するための光の量が足りないから。 瞬間的に強い光を当てるという事は、通常の光の何倍もの量が当たることになる。 入場者の多い展示室の場合、1日で何年分にもなってしまうかもしれない。 違反者が多いからこれからは撮影自体を禁止、 なんてことになってしまったら本当に残念なので撮影マナーは守ろう。

ちなみにここに載せた写真はマニュアルの一眼レフで撮影。 もちろんフラッシュなし。 ISO感度400でシャッタースピードは遅め。

公式サイト(日本語) (http://www.louvre.or.jp)
公式サイト(フランス語) (hhttp://www.louvre.fr)

追記:2005・10・30
どうもモナリザさんはカメラ・ビデオでの撮影自体が禁止になってしまったらしい。 理由は混雑解消のようだけれども。。。
(参考 http://www.asahi.com/international/update/1026/014.html)

2005・9・11
○耳鼻科にて○

8月に大型台風がやってくる前あたりから、片耳の内側がぼーっとなる時間や回数が多くなった。 低気圧で? 最近また調子が悪く、いよいよ耳鼻科へ行くことに。 それで唐突にドイツで行った耳鼻科での出来事を思い出した。

風邪をこじらせて鼻腔に炎症を起こし、土日も毎日通う羽目になった時のこと。 初めての診察を終えるなり、担当の女医さんが一言。

「日本の女性は人前では音を立てて鼻をかまないで、トイレに行ってかむんでしょ。」

断定・・・。耳鼻科のお医者さんたちの間で有名らしい。

ドイツではみなどこでもぶーぶー鼻をかみ、 そしてそのティッシュペーパーをたたんでポケットにしまう。 そして必要とあればまた使うのが当たり前。

ちなみに市販の鼻紙は 4枚重ねなどで正方形の四辺がきっちりとプレスされている。 といって、鼻をかむのにかたいということはない。 そして洗濯機で洗ってしまってもボロボロにならない、 とテレビで宣伝している程丈夫でやぶれない。 日本のポケットティッシュは逆にトイレに流せる、という商品もあるくらいやわらかい。

耳鼻科に行き始めた時は既にドイツに来てからだいぶ経ち ドイツ式に慣れてしまっていたので、改めて言われてびっくり。

いえいえ、私はびーびーかみますよ。元々日本ででも。そして今も。


ドイツ語では耳鼻咽喉科医はHNO-Arzt(Hals-Nasen-Ohren-Arzt)。 Hals(喉)Nasen(鼻)Ohren(耳)Arzt(医者)で日本語の耳・鼻・咽喉と並び方は逆。

2005・8・24
○行ってみないと味わえない雰囲気 その4○

Museum national d'Histoire Naturelle
自然史博物館
la Grande Galerie de l'Evolution
グランド・ギャラリー(進化大陳列館 )

Paris, FRANCE
パリ フランス

ぞう

動物の行進

動物の剥製がガラスケースなしに、手を伸ばせば届きそうな距離に展示されている。 もちろん触ってはいけないけれど。 本物の生きている象やキリンのそばには普通は行かれないので、大きさなどを体感できて面白い。 展示の仕方もとても美しい。 パリなのに観光客は少なく、どちらかというと子どもが多いので社会科見学のよう。 解説はフランス語のみだったと思う。。

とんぼ 鹿 サイ

公式サイト(フランス語のみ) (http://www.mnhn.fr)

2005・8・13
○考える場所○

Gedenkestaette Buchenwald
ブッヘンヴァルトの強制収容所
Weimar, Germany
ワイマール ドイツ

ドイツに留学した最初の夏にWeimarのドイツ語の語学コースに通った。 大学が主催するもので、指導するのは先生の卵の学生。 私のクラスの担当は私よりも少し年齢が上だけれど同じ世代の旧東ドイツ出身の女の先生たち。

週明けの月曜日には必ず土日をどんな風に過ごしたか聞かれ、 クラスの何人かは郊外のBuchenwaldにある強制収容所に行ったと話した。 私もたまたま日曜日にひとりで見て回っていた。 クラスメートたちの中でそこに行ってみたいという人たちがいたので、 午後にクラスの希望者でバスに乗ってそこに行くことになった。

その日はとても天気がよく青空が広がっていた。 スペインから来ていた何人かは遠足気分ではしゃいでいたため、 先生たちからここはそういう場所ではないから静かにとたしなめられていた。 東欧やベトナムから来ているクラスメートは参加しなかった。

私は前日にも片道の鉄道の終着地点の跡や実際に使われていたガス室や独房を見学していた。 かつてものすごい数の人々が本当に狭い場所に押し込められて、 縞の服を着せられ、不当な扱いを受け、そして虐殺されていった場所だった。 今はさわやかな風が流れる小高い丘は何事もなかったように静かで、 全てを理解したわけでもないのに私は我慢できずに泣いてしまった。

次の日の授業の時、参加しなかったクラスメートもいたので、 先生は強制収容所の見学について少し話をした。 彼女は一つショックなことがあったと言った。 それはスペイン人の学生から、先生たちは何故泣かないのか?と聞かれたことがショックだったと。 彼女たちは子どもの頃から学校で週に1回ぐらいの頻度で、 ナチスがどんなことを行ったのか授業を受けたり、 ドキュメントフィルムを見たり、 実際に虐殺が行われた場所に行ったりしたこと、 そして否応なしにそういう事をたくさん見聞きして慣れてしまったと、 彼女はまだ先生の卵だったからかもしれないが、 とても率直に自分の気持ちを私たちに話してくれた。

先生たちは極端に繰り返しナチスのユダヤ人虐待について教えられたのかもしれない。 しかし私はその逆で、 太平洋戦争・第2次世界大戦で日本の侵略でどれだけひどいことをしたのか、 そういう授業を学校で受けていない。

ドイツは今EUの中心的な立場にいる。 彼らは少なくとも日本よりはずっと自分たちが行ったことと向き合い、 そして隣国との関わりを持ってきた。 問題が全くないわけではないけれど、 少しずつ関係を修復してきたことは間違いない。

戦後60年。日本は空襲や原爆の悲惨さを忘れず、二度と繰り返してはいけない。 そして隣国を侵略した加害者という事実をなかったことにしてしまってはいけない。

公式サイト(ドイツ語・英語・フランス語)
Stiftung Gedenkestaetten Buchenwald und Mittelbau-Dora
(The Buchenwald and Mittelbau-Dora Memorials Foundation) (http://www.buchenwald.de)

Gedenkestaette Buchenwald(英語のページではThe Buchenwald Memorial)をクリックするとBuchenwaldの強制収容所のページに行きます。

2005・7・14
○行ってみないと味わえない雰囲気 その3○

Juedisches Museum Berlin
ユダヤ博物館
Berlin, Germany
ベルリン ドイツ

設計:Daniel Libeskind(ダニエル・リーベスキント)(リベスキンドなのかな?)
ポーランド出身のアメリカ人建築家 (ニューヨークの世界貿易センター跡の建築も決定している。)

ユダヤ博物館
建物の内側から


コンクリートの打ちっぱなしの壁で鋭角に作られた吹き抜けの空間に、 手のひら程の大きさの丸い鉄の板が1万枚床に何層にも敷き詰められている。 イスラエル人アーティストMenashe Kadishmanのインスタレーション Falling Leaves(Gefallenes Laub)。

その板にはそれぞれ、目と鼻と口にあたる穴が開けられている。 このインスタレーションでは、人がその上を歩く。 金属の板が立てる音がその場に響き、 ただの鉄の板ではなく、人の顔を踏みつけるというぞっとする感覚に襲われる。

人が人を踏みつけた歴史を知り、そして繰り返してはならないことをこの博物館では、 実際に行われた虐殺・弾圧の記録だけでなく、 建築、インスタレーションなども通して表している。

ユダヤ博物館
(この作品の画像は博物館で購入したポストカードのものです。
Fotograf:Jens Ziehe, Berlin)

ユダヤ博物館 ユダヤ博物館

公式サイト(ドイツ語・英語) (http://www.juedisches-museum-berlin.de)

2005・7・5
○行ってみないと味わえない雰囲気 その2○

Notre-Dame du Haut - Chapelle de Ronchamp
ル・コルビュジエ(Le Corbusier)の礼拝堂
FRANCE
フランス(スイスのバーゼルに近い)

ル・コルビュジエの礼拝堂

イギリスからフランス、イタリアと旅した時に訪れた建物。 フランスといってもかなりスイスに近くて、 パリから4時間列車に乗ってRonchamp駅近くのBelfort駅へ。 特に観光地というわけではないのでとにかく列車の本数も少なく、 この建築を見に行くのは”ついで”というわけにはいかない。

そこからタクシーで約20km(と当時の旅日記には書いてあるがやや怪しい。高速道路にのって移動。 高速の料金を料金所を通過する時に網に投げ入れていたのがとても印象に残っている。 ちなみにタクシーの運転手さんに待ってもらう時間をいれて往復320FF。うわ、当時はフランだわ。)

丘の上に建てられたこの礼拝堂はこの場所の地形に合わせて設計されていて、 建物の外側を一周して見るとどこからも同じではない。 有機的な形の屋根やランダムに並んだ窓などこの建物から受ける印象を、 どんなに技法を凝らして写真を撮ったとしても、 その圧倒的な存在感を再現できない。 内側からみても、分厚い壁にはめ込まれたステンドグラスを通した光がとても美しい。 建築の構造的なことは全くわからないけれど、行ってみてよかったと感じる とにかく体験をお薦めする建物の一つ。

ル・コルビュジエの礼拝堂 ル・コルビュジエの礼拝堂
(多分)管理している団体のサイト(フランス語のみ) (http://www.chapellederonchamp.com)

ル・コルビュジエの礼拝堂

2005・6・18
○近所の道端にて○

いかにもゲルマン系の外国のお母さんが乳母車にのせた赤ちゃんにおやつをあげている所に 通りすがりに遭遇した。

"Keks, bitte." (ビスケットをどうぞ。)

手渡したものはソフトサラダ。 おせんべいもビスケットの範疇なのか。。。

2005・6・16
○行ってみないと味わえない雰囲気 その1○

Sir John Soane's Museum
サー・ジョン・ソーン美術館
London
ロンドン・イギリス


今回は日本の学生時代にヨーロッパを旅行した時に訪れた美術館。 最近、新聞の日曜版で取り上げられていて思い出したので。
ちなみにその旅はイギリス・フランス・イタリアと行ってみたい場所を友人と一緒に回った3週間で、 フェリー+鉄道+徒歩で縦断していく完全に自分たちのフリープランの珍道中。

イギリスの旅は林望氏のムック「イギリスは不思議だ」がかなりベースにあって、 このサー・ジョン・ソーン美術館もその一つ。

ここにはその名前にもなっているジョン・ソーンという建築家が収集した彫刻や絵画がもう所狭し、 なんて生ぬるいくらいびっしり展示されている。 外観はプレートがついていなかったら通り過ぎてしまいそうな普通の家で、 美術館である感じはしない。大英博物館みたいに観光客もいないし。 とにかく外と内とのそのギャップがものすごい。

展示されているのは古代ギリシャ・ローマの発掘品やらエジプトの棺など。 とにかく空間恐怖症なのか?というくらい、壁も天井も柱にもびっしり。 別の場所にここの収蔵品を持っていって展示してもその雰囲気は味わえない。 光もとても面白く、体験すべしの美術館の一つ。

ちなみに入場は無料。寄付の箱はあるけどね。

Sir John Soane's MuseumのWebサイト (http://www.soane.org)

2005・6・8

私は留学中、ベルリンなどの大都市と比べると娯楽施設のとっても少ないドイツの地方都市に住んでいました。 ドイツには閉店法という規定があって、観光地を除いて、日曜日は商店が閉まります。 土曜日も早々と店じまいをするため(16時までなど)、 食べ物の買い出しを忘れるとひどい目にあうのですが、 まあ慣れてくると何とかなります。

日本に帰ってきてからこんな話をすると、じゃあ、週末は何するの?と聞かれます。 そんな時に、思いつくのはずばり”散歩”!

日本語から想像する「山と木がセットになった場所の森」はもちろん、 町外れにある「必ずしも山ではなく平地の場合もある、まとまって木が生えている場所の森」 の散歩道に行くのです。川沿いや湖の場合もあり、そして天気がよければピクニックも。 自転車で走るのもゆっくり歩くのも気持ちがよく、 馬に乗って散歩という人も見かけたことがあります。

暖かい時だけでなく冬でも散歩にでかけます。 そういえばノルディックスキーで散歩する人にも出会ったことが。 どんなに寒くても、長く・うっとおしい冬の間家にずっといるのはよくないということで、 ちょっとでも日がさせば散歩に行くのです。


SIRUPの散歩”では 博物館から道端まで思いつきでふらっと散歩してきます。

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